介護
投稿日:2024/02/28
更新日:2024/02/28
働きながら取得しやすい介護資格はある?合格率やキャリアアップの方法を解説
目次
介護資格は、介護の現場で働きながら取得することもできます。また、別業界で働きつつ取得できる資格もあります。
未経験・無資格の状態で入職した後に、介護資格の取得を進める人もいますのでご安心ください。
本記事では働きながら取得を目指せる介護資格について、詳細を説明しています。
介護業界に興味がある人は、ぜひ記事内容をご確認ください。
働きながら取得しやすい介護資格
介護の現場で働きながら、または別業界で働きながら取得しやすい基本的な介護資格を紹介します。
・介護職員初任者研修
・介護福祉士実務者研修
・介護福祉士
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の仕事を始めるにあたって最初に取得しておきたい資格です。
利用者さんの体に直接触れる身体介護を行なうためには、最低でも介護職員初任者研修の資格がないといけません。
未経験でも資格取得できますので、介護の仕事を始める前または、未経験で入職した後に資格取得しましょう。
130時間のカリキュラムを消化して筆記試験に合格すると資格を得られるため、講座の内容次第では1ヶ月程度で取得できます。
働きながら取得を目指す方は土日や夜間のみの受講で、3〜4か月後の資格取得を目標にすると良いでしょう。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は介護職員初任者研修の上位資格に位置づけられています。
資格取得には450時間のカリキュラムと医療的ケアの演習が必要です。
受講資格は定められていませんが、介護職員初任者研修の資格を保有している場合、450時間のカリキュラムのうち、130時間の免除を受けられます。
介護福祉士の受験の前提資格で、サービス提供責任者になるために必要な資格なので、介護の仕事を続ける上で、早めに取得しておきたい資格です。
取得の目安となる期間は6か月程度です。通信講座で学ぶ方法もあるため、働きながらでも取得しやすいでしょう。
介護福祉士
介護福祉士は、介護資格の中で唯一の国家資格です。取得難易度はそれほど高くありません。
2023年の介護福祉士合格率は84.3%と高い傾向にあります。
介護福祉士の資格取得ルートは、「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」「実務経験ルート」の3つです。
この中で働きながら資格取得できるルートは、実務経験ルートです。
実務経験ルートでは、介護の現場で3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修の取得を経て、国家試験を受験できます。
今働いている方であればスクールに通う費用やスケジュールを考えると、介護の仕事を地道に続けることで取得する方向性でが良いいでしょう。
社会人として働きながら養成施設へ通い資格を取得する方法も
別の業界で働きながら介護資格の取得を目指す場合、養成施設に通う方法があります。養成施設へ通えば最短で介護福祉士の受験資格が得られます。
日中に働きながら資格取得を目指す場合、夜間コースがおすすめです。養成施設の卒業にかかる期間は、福祉系大学・保育士養成施設などを卒業している人は最短で1年、それ以外の人は2年程度かかります。
別の業界で働きながら養成施設似通う場合は、学費と定期的な通学が必要です。別の業界で働きながら介護資格を取得することはできますが、費用面で考えるとややハードルが高いと感じてしまうかもしれません。
働きながら介護の資格を取得するメリット
働きながら介護資格を取得すると、転職やキャリアアップに役に立つだけでなく、資格手当がもらえるなどメリットが多くあります。
以下では3つの観点からメリットを説明しています。
就職や転職でアピールできる
資格を取得していると、会社の応募書類や面接の際にもアピールをすることができます。
別の施設に転職を考えている方や初めて介護業界で働くことを考えている方にとっても、仕事を続けながら資格を取得しておくことをお勧めします。
無資格でも就職はできるものの、資格や経験・知識があればあるほど給料や手当に反映されるからです。
また、応募できる求人が大きく増えるので、転職先を探すときにも選択肢が広がります。
出来ることが増え、やりがいにつながる
資格を取得すると、介護職としてできることや見える視点が変わるので、上位の資格があるほど仕事の幅が広く多いです。
例えば介護福祉士であれば、利用者さんの身体介助以外にも、ご自宅へ伺い炊事や選択といった生活援助、在宅介護での助言・社会活動支援ができるようになるでしょう。
できることが増えて、利用者さんから感謝されたときは特にやりがいを感じられます。
キャリアアップに役立つ
働きながら介護資格を取得すると、キャリアアップにもつながります。
出来ることが増えると利用者さんだけではなく施設にも還元をすることができるので、お給料も上がってくるでしょう。
また、介護資格についてはステップアップで取得できるようにある程度のルートが関連して決まっています。
介護職員初任者研修→介護福祉士実務者研修→介護福祉士、という順番で資格を取得する際には、カリキュラムが一部免除されたり受験資格としての資格になっていたりするので、参考にしていただければと思います。
キャリアパスに役立つ介護資格
より必要とされる人材を目指すための介護資格を3つ、紹介します。
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・ケアマネージャー(介護支援専門員)
社会福祉士
社会福祉士は、福祉の相談援助に関する高度な専門知識・技術を駆使して、相談業務を受け持ちます。
社会福祉士の資格がなくても相談や支援業務に支障がありませんが、国家資格である社会福祉士を名乗って情報を提供することで相談者へ信用と安心感を感じてもらうことができます。
介護福祉士の資格の他に社会福祉士の資格を保有していれば、現場の頼れるリーダーとして、思う存分活躍できるでしょう。
精神保健福祉士
精神保健福祉士は、心に何かしらの障害や病を抱える人々の社会復帰をサポートします。
1997年に制定された「精神保健福祉法」の施行に伴い生まれた国家資格です。
福祉分野における精神保健福祉士の仕事は、日常生活におけるサポート業務が主な内容です。
介護施設の目的次第で力を発揮する領分は異なりますが、心の安定を目指すための専門家の存在は大きなものです。
介護の業界でより活躍の場を広げたいときに、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
ケアマネージャー(介護支援専門員)
ケアマネージャーは、介護保険サービスを利用するために必要なケアプランを作成する業務に携わります。
関係する事業者や医療機関、自治体などと連携しつつ、利用者さんそれぞれに最適な介護サービスを提供するためにマネジメントします。
ケアマネージャーへの道のりは長く大変ですが、介護の仕事に携わる上での最終目標地点として設定することでキャリアパスを明確にすることが出来ます。
ケアマネージャーの資格まで取得できれば、介護現場のエキスパートとして活躍できるでしょう。
資格取得で給料はアップする?
資格取得をすると、資格の内容に応じて給料はアップします。
厚労省がまとめた「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、無資格と初任者研修では平均給与で約3万円の差があります。
介護福祉士になれば、その差は5.6万円です。介護業界は資格取得で給料が上がりやすいため、積極的に資格を取得を目指しましょう。
※出典:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(厚生労働省)
取得する介護の資格に迷ったときの決め方
資格取得をすると給料がアップすると分かりつつも、どんな資格を取ればいいか分からない!という気持ちになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に取得する介護資格に悩んだときは、以下のポイントをご自身で確認してみましょう。
目的を明確にする
あなたが取得しようかと考えている介護資格が、介護現場でどのように活かされるかイメージできますでしょうか?
介護支援専門員(ケアマネジャー)や介護福祉士であれば、介護保険制度のことを深く理解しているので、普段の日常のケアはもちろん、ご家族へのサポートが可能になります。
もちろん、資格を取得することで基本給が上がったり、スキルアップにも貢献しますので、自分にとって何を大切にするか、という点を考えることが大切です。
職種を軸に決める
介護資格には様々な種類があり、以下のように職種に応じて必要な資格も変わってきます。
ケアマネジャーであれば「介護支援専門員」の資格、生活相談員であれば「社会福祉士」の資格が必要になります。
将来にどんな役割や職種として働きたいのかイメージしてみると、取りたい資格も自然と選べるでしょう。
取得難易度を軸に決める
介護の資格を取りたい!と初めて思ったときはなるべく難易度が低いものから取得していくことを意識しましょう。
資格によっては非常に難易度が高いものがあるからです。
たとえば、介護支援専門員(ケアマネジャー)であれば、介護福祉士や理学療法士等の国家資格の職種で5年以上900日以上の実務経験が一部の条件になっていますので、経験や勤続年数自体も大切な要素になります。
ですので、取得が難しく諦めてしまうよりは、まず合格率が高いものやテキスト量や必要な知識量が少ないものから優先度を付けましょう。
介護資格ごとの合格率
先ほど開設したとおり、資格にはそれぞれ難易度がありますので、
介護資格ごとの取得難易度や合格率を紹介します。
・介護職員初任者研修
・実務者研修
・介護福祉士
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修試験の合格率は90%以上といわれています。
筆記試験では講義で学んでいない内容は出題されないため、それほど難しくありません。
試験は講義内容が理解できているかのチェックだと考えておいて良いでしょう。
受験に必要な130時間のカリキュラムをしっかりこなしておけば、それほど心配することはありません。
実務者研修
実務者研修の場合、修了試験が義務付けられていません。そのため試験実施の有無はスクールによってことなります。
実務者研修の合格率は公開されていませんが、介護職員初任者研修と同様に難易度は低めです。基本的に研修の修了確認テストの位置づけで、受験者を落とすための試験ではありません。
受講内容や介護の仕事を理解できていれば、クリアできると考えておいて良いでしょう。
合格率は介護職員初任者研修と同様に90%以上と想定されます。
介護福祉士
介護福祉士国家試験の合格率は約70%程度です。充分な学習時間を確保できれば資格取得は難しくありません。
介護福祉士の筆記試験をクリアするには総得点125点中、75点以上が必要です。11科目群の全てで得点しなければいけません。合格率10%台の国家試験があることを考えれば、介護福祉士の試験難易度は低いといっても良いでしょう。
前提となる実務経験をしっかり積んだうえで基本的な試験対策と勉強を行えばクリアできます。
介護支援専門員(ケアマネージャー)
ケアマネージャー試験の合格率10%~20%の間を推移しています。難易度は高く、簡単には合格できません。
介護福祉士の合格率が70%台であることを見ても、難易度の高さがよくわかります。
出題の形式も難易度の影響しているようです。
ケアマネージャーの試験は5つの選択肢から複数の回答を選ぶ方式が採用されており、問題の本質を理解できていなければ答えがわからない内容になっています。
前提となる実務経験とあわせて、介護資格の中では最難関と考えてもよいでしょう。
まとめ
介護資格は働きながらでも取得できますが、未経験で転職する場合、最低限必要とされる介護職員初任者研修の資格は、持っておいたほうが良いでしょう。
介護福祉士実務者研修や介護福祉士の資格は、介護現場の経験が前提になっているため、介護の仕事をしながらでも取得できます。
介護現場のエキスパートを目指す場合、最後の目標をケアマネージャー資格の取得に設定してみてはいかがでしょうか。
道のりは険しいだけに、目指すだけの価値は充分にあります。
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