介護派遣の時給相場はどのくらい？他業者や資格ごとの比較も

「介護派遣で働く相場っていくらなの？」という疑問を解消できるよう、本記事では介護派遣の時給について詳細を紹介しています。

働いてみたいけど実態がわからず二の足を踏んでいる、時給について相場を知りたいという人はぜひ記事内容をご確認ください。

希望に近い職場を見つける際の参考になれば幸いです。

介護派遣の時給相場

介護派遣の時給は相対的にみて高いのでしょうか。あるいは安いのでしょうか。介護派遣の時給相場を3つの観点から考察してみました。

・他の業種との比較

・医療系派遣との比較

・資格別の給与相場

他の業種との時給比較

介護派遣の時給相場は、他業種の派遣と比べてどの程度の差があるのでしょうか。

株式会社リクルートジョブズジョブズリサーチセンターによる、2023年11月度派遣スタッフ募集時平均時給を元に一覧表を作成しました。

参考：https://jbrc.recruit.co.jp/data/pdf/202311_haken.pdf

調査は関東・東海・関西の三大都市圏のものです。他業種と横並びで比較すると、医療・介護分野は特別高い時給ではありません。

平均よりやや低い程度に収まっています。

医療系派遣との比較

前項の資料を元に、医療介護・教育系のカテゴリー内の、相対的な介護派遣の時給を確認してみましょう。

医療系派遣の中では、看護師の時給は特に高くなっています。介護派遣は医療系派遣の中でも平均的で、特別安くはありません。

介護資格別の給与相場

介護派遣の中でも、資格による時給の差はどの程度あるのでしょうか。保有資格ごとの平均給与を時給に換算し直して、時給・非常勤の方の給与をベースに一覧表にまとめました。

平均給与の参考情報は厚生労働省による「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」の161ページに記載している数値です。

参考：第104表 介護職員の平均給与額等（時給・非常勤の者），サービス種類別，保有資格別（介護職員処遇改善支援補助金を取得している事業所）

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04kekka.pdf#page=170

保有資格があるほど時給は高くなるのは当然ですが、資格の有無による時給の差は200円以上にも及びます。

資格の有無でこれほどの差が生じることを考えると、介護職として働く以上は、日々スキルアップを心がけてより専門性の高い資格の取得を目指すべきでしょう。

介護派遣の時給相場が高い理由

介護派遣は医療派遣の中でも、なぜ平均時給を維持できているのでしょうか。

考えられる理由を3つ、ピックアップしてみました。

・慢性的な人手不足

・即戦力人材を前提としているため

・交通費込みの可能性がある

慢性的な介護の人手不足

介護業界は慢性的な人手不足に陥っており、人材確保のための派遣社員を受け入れている事業所は多くあります。

人材を求める介護業界に対して、介護職に従事する人が少ないため、需給バランスによって介護職の平均時給相当は維持されていると考えられます。

また、未経験からの入社と異なり、介護派遣の場合、契約後すぐに戦力になってくれる心強さも必要とされる要因の一つです。

即戦力人材を前提としているため

高い時給を提示することで、即戦力人材を呼び込んでいるのも理由の一つです。人材不足が深刻化する中、介護の現場は人手不足に陥り、うまく現場を回せない事業所もあります。

高い時給の背景には、抜き差しならない介護現場の人材不足を見てとることができます。

介護業界は常に即戦力となる良い人材を求めているため、相応のスキルと資格を身につけると、介護業界では欠かせない人材になることができます。

真剣に仕事に取り組めば充実したキャリアプランを思い描くことも可能と言えるでしょう。

交通費込みの可能性がある

派遣法改正によって、派遣社員にも別途交通費が支払われるようになりましたが、派遣会社によっては交通費込みの時給を提示しているケースもあります。時給が相場よりも高い場合は、交通費の有無を確認しましょう。

介護派遣として時給を上げる5つの方法

介護派遣としてより良い条件で働くには、時給アップが欠かせません。効果的な時給アップの方法を5つ、ピックアップしました。

・上位資格を取得する

・夜勤にも対応する

・時給の高い派遣先へ移る

・介護業に特化した派遣会社で探す

・時給アップの交渉

上位資格を取得する

介護職には、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士とスキルアップの道のりが示されています。

無資格で介護業界に入った人は、まず介護職員初任者研修を取得しましょう。その後、実務者研修、介護福祉士とステップアップするにつれて、時給は上がっていきます。

資格がなくてもできる業務はありますが、介護業界で働く以上は、資格取得を目指した方が良いです。やりがいを感じながら仕事に取り組むことができます。

夜勤にも対応する

夜勤を中心とした働き方に比重を置くと深夜割増賃金が適用されるため、時給が高くなります。午後10時から午前5時の間の時給は、25%増しです。

昼の勤務よりも1.25倍の給与が貰えるのは夜勤ならではの強みです。夜勤は昼勤に比べて生活リズムがくずれやすく深い睡眠が取りにくいといったデメリットはありますが、収入を増やしたい・身体の調整ができそうという人は、夜勤を検討する価値はあります。

時給の高い派遣先へ移る

同じ業務で相対的に時給が高い派遣先があれば、契約期間満了をきっかけに移る方法も有効です。

時給アップを狙いつつ気長に働く方法もありますが、時給が高い派遣先に行けば最初から高い時給で働くことができます。派遣期間内は十分な収入を確保できる点がメリットです。

ただし、時給が高い派遣先であるほど上位資格や経験年数が求められることが多いため、十分な経験が必要とされるケースが多くあります。

時給が高い派遣先への就業を考える場合、ある程度のスキルが必要ということを認識しておきましょう。

介護業に特化した派遣会社で探す

時給が高い介護派遣の求人を探すには、派遣会社選びが大切です。介護に特化した派遣会社であれば、多くの案件の中から好条件の派遣先を紹介してくれるでしょう。

派遣会社のコーディネーターが派遣先と応募者の相性を判断しつつ、求人を紹介してくれるため、効率の良い仕事探しができる点もメリットです。

また、介護業界特有の労働環境や事情にも詳しいため、相談先としても十分に機能してくれるでしょう。

時給アップの交渉

存分に仕事をしている自覚があれば、時給アップの交渉をするのも一つの方法です。実際の仕事量と時給のバランスが悪いと、良い仕事はできません。

派遣の場合、時給アップの交渉先は派遣会社です。派遣会社から派遣先へ時給の交渉が行われ、折り合いがつけば時給を上げてくれるでしょう。

交渉のタイミングは契約更新のタイミングが望ましいです。業務をしっかり遂行していて、勤怠に問題がなければ派遣会社も交渉しやすくなります。

まとめ

介護派遣の時給は、他の業種と比べても安すぎることはありません。おおむね平均もしくは平均よりも少し高い程度です。

介護派遣の時給は医療派遣の中でもやや高い部類に入ります。資格があればより高い時給を狙うことも可能です。夜勤など働き方しだいでは、さらに高い時給を確保することもできます。

時給アップの方法はいくつかありますが、まずは案件を多く抱える派遣会社を探すことからスタートしてみてはいかがでしょうか。

多くの案件の中から、自分にぴったりの良い派遣先を紹介してくれるかもしれません。